コンプライアンスの高度化その限界。いま注目される「Integrity(インテグリティ)」とは?

金融業界で注目!インテグリティ(Integrity)とは?

 

高度専門化と変化が加速する現代社会において、企業価値の向上とリスク管理の実践が不可欠です。

その中で、注目されるのが「インテグリティ(Integrity)」です。

 

インテグリティは、自律的な規範と誠実さを指し、

倫理観に基づいた正しい行動を意味します。

より分かりやすく訳すと「真摯さ」や「誠実さ」となります。

 

著名な経営学者であるピーター・ドラッカーは

「真摯さに欠けるものは、いかに知識があり、才気があり、仕事ができようとも、組織を腐敗させる」

との言葉を残しています。

 

従来の「ルール」に基づくコンプライアンスに代わり、

個人の真摯さや倫理観に基づいた行動を促す

「インテグリティ」ベースのコンプライアンス

がいま注目されています。

ルールベースの限界

ルールベースのコンプライアンスは、ひたすらルールを守ることを重視します。

しかし、このような考え方には、次のような問題点があります。

 

・「ルールにないことやっても良い」という考えに陥りがち

・想定外の事態への対処が困難

・ルールが厳格であるほど罰則を恐れるため、働く人の行動が萎縮し、積極的な行動を阻害する要因となる

・ルール違反が発生するたびに再発防止策のルールが増えていく。

・ルールを強制される感覚があり、働く人の能動的な動機付けが難しい。

 

このような問題点を解消するアプローチが

「インテグリティ」ベースのコンプライアンスです。

 

自律性を大切にする

インテグリティに基づくコンプライアンスは柔軟性を持ち、個人の判断に委ねるプリンシパルベースのアプローチを取ります。

日々変化する状況においては、ルールを押し付けるのではなく、現場に判断を委ねていきましょう。

働く人が「どのようにあることが望ましいか」を考え、個人の倫理観に基づき、自律的に行動できるよう促していくことが重要です。

 

未来志向のリスク管理

ルールベースの弊害から脱却し、本来の目的であった企業価値を向上につなげるためには、インテグリティの視点が不可欠です。

自律的な行動と倫理観に基づいたアプローチを通じて、自律的なリスク管理を実践しましょう!🤗

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