【セミナー報告】開発型ファンドの法的論点とコンプライアンス研修(2025年10月30日開催)

11月に入り今年ものこり2か月を切りました…。

皆様も、年末に向けて忙しくなっていく時期でしょうか?

2025年秋コンプラ研修「開発型ファンド」を開催

 

10月30日に開催した「開発型ファンドの法的論点とコンプライアンス研修」には、多数の不動産ファンド事業者の皆様にご参加いただきありがとうございました。

本研修では、開発型ファンドの基本構造から実務上のリスク管理、そして近年のコンプライアンス事例までを包括的に整理し、実務での応用を意識した構成で行いました。

 

 

コンプライアンス研修のサンプル動画はこちら

→ https://youtu.be/YFs78RMzktM

 

 

コンプラ研修の構成

  1. 開発型ファンドの基本(定義/類型/リスク/規制)
    ─ 開発型ファンドとは何か、どのようなスキーム・規制に該当するのかを整理。
  2. 蓄電所ファンドの法的論点
    ─ 再生可能エネルギー開発案件を例に、不特法との関係と論点を分析。
  3. 償還遅延(運用期間延長)の留意点
    ─ 投資家保護と運用実務の両立を踏まえた期間延長の判断基準を解説。
  4. 開発型ファンドのコンプラ対策
    ─ 許認可取得前の広告・勧誘規制、開発頓挫リスク、約款対応など、実務上の対応策を提示。

 

研修の目的

 

① 開発型ファンドの基本を理解する
② 蓄電所ファンド等の事例から、不特法上のコンプラ論点を理解する
③ 開発型ファンドのコンプラ対策を実行する

 

 

 

開発型ファンドの概要

1. 開発型ファンドとは?

投資家から出資を募り、未完成物件に投資し、転売・開発・運用による利益を投資家に分配するファンドを「開発型」と表現しています。

 

2. 主な類型

・建物新築型…宅地を取得し、建物を新築して開発利益・運用利益を分配する

・建物リノベ型…既存建物を取得し、リノベーション後に開発・運用利益を分配する

・土地転売型…未開発の土地(原野等)を取得し、転売益を分配する

 

3. 主なリスク

開発型ファンドは未完成物件を対象とするため、計画遂行の不確実性が高い点が特徴です。

・開発頓挫リスク…許認可の不備・建設会社の破綻等による開発中止のリスク

・コスト超過リスク…工事費・人件費の増加による採算悪化・計画中止のリスク

・目標未達リスク…売却価格・賃料の未達による目標利益の不確実性

 

4. 投資家保護のための主な規制

・投機的取引抑制

・広告・勧誘規制

・事業実施時期制限

・事業参加者制限

・約款規制

 

まとめ

本研修を通じて、参加者の皆さまからは、

 

「開発型ファンドのスキームと規制の全体像が理解できた」
「償還遅延や開発中断時の対応を具体的にイメージできた」

といった声を多くいただきました。

今後も、不特法実務の第一線で求められる法令遵守と実務対応力を磨くための研修を継続的に開催してまいります🤗

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