不動産特定共同事業法の規制緩和① クラウドファンディングの審査基準が明確に!!

先週、小規模不動産特定共同事業(第1号・第2号)の登録申請を行いましたピンクハート
申請先は、国土交通省と金融庁です。

 

申請からまでの準備期間は5ヶ月弱・・・

その間、国土交通省と面談と申請書・約款・業務の方法書・社内規定類の作成及び確認作業を進め、ようやく本申請まで至りました。

この膨大な申請書&添付書類を見て下さい!

 

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手続上は、申請から審査が始まりますが、内容はすべて国交省と協議済みなので、ほっと一息していますキラキラ

 

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不動産特定共同事業法を中心とした不動産クラウドファンディングのセミナーを企画しましたウインク
【不動産クラウドファンディング】法規制とファンド組成の基礎知識
【日時】2019年5月11日(土)14:00 〜 15:30
【会場】日本橋くるみ行政書士事務所(地図はこちら
【料金】21,600円(税込)
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さて、投資家から小口の資金を集めて不動産の運用を行う、不動産ファンドのための法律「不動産特定共同事業法」
平成29年12月に小規模不動産特定共同事業が創設されるなどの規制緩和が行われていますが、不動産特定共同事業法を活用した不動産クラウドファンディングのより一層の促進のため、国土交通省が更なる関係規則・通知の改正や、その他の関連する制度改善等を行うことを発表しました。

注目すべきポイントは5つ!

①「不動産特定共同事業法の電子取引業務ガイドライン」の策定
②特例事業者の宅地建物取引業保証協会への加入解禁
③対象不動産変更型契約(不動産の入替を行う不動産特定共同事業契約)による長期・安定的な不動産クラウドファンディングへの参加促進
④不動産特定共同事業への新設法人の参入要件の見直し
⑤不動産流通税の特例措置の延長・拡充

どれも事業者にとっては非常にGoodNewsばかりルンルン
今後ますます不動産クラウドファンディングが広がっていくでしょう。
本ブログでこの4月からの改正論点についてそれぞれ解説しますウインク

①「不動産特定共同事業法の電子取引業務ガイドライン」の策定
今後、不動産特定共同事業法に基づく不動産クラウドファンディングを実施しようとする事業者が備えるべき業務管理体制、取扱プロジェクトの審査体制、情報開示項目について明確なガイドラインが策定されました。

一般投資家を対象とするファンドの募集・申込は、インターネットを活用したクラウドファンディングが便利です音符
投資家はネット上で自分のニーズに合ったファンドを探すことができますし、事業者もエリアに関係なく広く投資を募ることができます。

不動産特定共同事業に関するご相談を受ける中で、

「許可さえ取得すれば、クラウドファンディングができるグラサン

と思っておられるお客様は少なくありません。
しかしながら、許可を取得するだけではクラウドファンディングを行うことはできません!

クラウドファンディングを行うためには、申請時に「電子取引業務に関する体制」を整備した上で、
許可等同時に申請又は「変更の認可(法第9条第1項第3項)」を受ける必要があります。

電子取引業務の取り扱いを行っている不動産特定共同事業者・小規模不動産特定共同事業者は、全国約200社存在する不動産特定共同事業者でわずか8社のみです(平成31年2月28日現在/小規模不動産特定共同事業者で2社)。

そもそも、電子取引業務に係る規定は、平成29年の改正法施行により整備された新しいルールであり、電子取引業務が可能となったこと自体が歓迎すべき規制緩和と言えます。
しかし、事業者自身のホームページ等で契約の締結の申込みをさせる電子取引業務を行う場合、、どのような業務管理体制を整えることが必要になるのか、明確ではありませんでした。

法令に規定されている内容は下記の通りです。

(許可の基準)
不動産特定共同事業法
第7条 電子取引業務を的確に遂行するために必要な体制が整備されているものであること。

(電子取引業務に関する特則)
第三十一条の二 電子取引業務を行う不動産特定共同事業者は、主務省令で定めるところにより、商号又は名称その他主務省令で定める事項を、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって主務省令で定めるものにより公表しなければならない。
2 電子取引業務を行う不動産特定共同事業者は、主務省令で定めるところにより、電子取引業務を適確に遂行するための業務管理体制を整備しなければならない。
3 電子取引業務を行う不動産特定共同事業者は、業務管理者名簿その他電子取引業務の相手方又は事業参加者の判断に重要な影響を与えるものとして主務省令で定める事項について、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって主務省令で定めるものにより、電子取引業務を行う期間及び電子取引業務に係る不動産特定共同事業の期間中、当該相手方又は事業参加者が閲覧することができる状態に置かなければならない。

(電子取引業務に係る業務管理体制)
第五十四条 法第三十一条の二第二項の規定により電子取引業務を行う不動産特定共同事業者が整備しなければならない業務管理体制は、次に掲げる要件を満たさなければならない。
一 不動産特定共同事業に係る電子情報処理組織の管理を十分に行うための措置がとられていること。
二 電子取引業務に係る不動産特定共同事業契約に関し、その不動産特定共同事業契約に係る不動産特定共同事業者等(不動産特定共同事業者及び当該不動産特定共同事業者に不動産取引に係る業務を委託する特例事業者をいう。第四号において同じ。)の財務状況、事業計画の内容及び資金使途その他電子取引業務の対象とすることの適否の判断に資する事項の適切な審査を行うための措置がとられていること。
三 電子取引業務に係る不動産特定共同事業契約を締結した事業参加者が当該不動産特定共同事業契約について法第二十五条第一項の書面を受領した日から起算して八日を経過するまでの間、事業参加者が当該不動産特定共同事業契約の解除を行うことができることを確認するための措置がとられていること。
四 不動産特定共同事業者等が不動産特定共同事業契約を締結した後に、当該不動産特定共同事業者等が事業参加者に対して不動産特定共同事業の状況について定期的に適切な情報を提供することを確保するための措置がとられていること。

不動産特定共同事業の許可申請書を作成する中で、第1面、第2面、と様式を埋めていくのですが、第6面に「電子取引業務を遂行する体制」という白紙があります。
ここをどう埋めたらよいものか・・・・

これらについて、具体的な指針が明らかにされるのはとても嬉しいですね照れキラキラ
クラウドファンディングを展開するにあたり、具体的に以下のような内容を整備します。

 

 

1.組織体制の整備
〇電子情報処理組織の管理に係る基本方針を策定・公表、規程の整備
〇組織/人的/物理・技術的な体制の整備
〇システム障害時への対応
〇外部委託先の適正な管理
〇顧客財産への被害の防止

2.適切な審査
〇営業部門から独立した審査体制を確保
右矢印事業計画や資金使途が合理的な内容か精査する行うことや、利害関係状況や審査結果概要などをホームページ等において公表するなど透明性の確保は投資家保護の観点からとても大切ですね。

3. クーリング・オフ

右矢印不動産特定共同事業契約は、申込みの日から8日間はクーリングオフが可能です。

4.重要事項の閲覧
右矢印投資家の判断に重要な影響を与える事項については、事業期間中、ホームページ等で閲覧できるようにしておく必要があります。
商号等はもちろん、財務諸表の要旨、取引内容やファンドの対象不動産の価格及びその算定方法、出資/、財産管理、契約解除の方法、営業者報酬や損失が発生要因、投資家の損失負担や権利義務の譲渡についてなどが該当しますが、これらは、ホームページ上の「閲覧者にとって見やすい箇所に明瞭かつ正確に」表示しなくてはなりません。
サイトの端っこに、目立たないようちっちゃく表記・・・・というのはNGですえーバツレッド
もちろん資金の分別管理は重要なポイントですので、預託を受ける金銭の範囲や送金・支払手手続き、預託状況の通知方法などもあらかじめ明確に定めておきましょう。

クラウドファンディングは、ソーシャルレンディングや事業型ファンドでも一般的に使われています。
金融引き締め政策により、不動産融資が厳しくなる他方、インターネットを通じた資金調達の手段として、不動産特定共同事業法を活用した不動産ファンドにおいても広がりが期待されますウインクキラキラ

 

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