先日、不動産特定共同事業許可申請の事前相談のため、都庁へ行ってきました。
都庁と青空と桜の組み合わせが素敵で思わずほっこり。
金融の許認可全般に言えることですが、本申請に至るまでの事前相談、事前審査が長いです・・・・
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不動産特定共同事業法を中心とした不動産クラウドファンディングのセミナーを企画しました
【不動産クラウドファンディング】法規制とファンド組成の基礎知識
【日時】2019年5月11日(土)14:00 〜 15:30
【会場】日本橋くるみ行政書士事務所(地図はこちら)
【料金】21,600円(税込)
【定員】5名(先着順)
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投資家から小口の資金を集めて不動産の運用を行う、不動産ファンドのための法律「不動産特定共同事業法」
不動産特定共同事業法を活用した不動産クラウドファンディングのより一層の促進のため、国土交通省が更なる関係規則・通知の改正や、その他の関連する制度改善等を行うことを発表しました。
主な改正点は下記5点です
①「不動産特定共同事業法の電子取引業務ガイドライン」の策定
②特例事業者の宅地建物取引業保証協会への加入解禁
③対象不動産変更型契約による長期・安定的な不動産クラウドファンディングへの参加を促進
④不動産特定共同事業への新設法人の参入要件の見直し
⑤不動産流通税の特例措置の延長・拡充
本日は、実務上、特に重要な規制緩和である②特例事業者の宅地建物取引業保証協会への加入解禁について解説します
これまで、特別目的会社(SPC)を使う倒産隔離型の不動産特定事業に必要とされてきた1000万円の供託義務がなくなり、ファンドの資金効率がUPします。
カピバラ好き行政書士も待望していたGood Newsです
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不動産特定共同事業法に基づき、SPC(法律では特例事業者と呼ばれる)を活用した「特例事業」。
2013年の法改正で導入された特例事業は、従前の不特法(第1・2号)と大きく異なり、不動産特定共同事業者(不動産の運用者)からの倒産隔離が図られるため、より投資家保護に資するスキームですが、小さな投資案件ではあまり利用されていない状況です。
理由はいくつかありますが、最大の問題は投資対象不動産を保有するSPCが、宅地建物取引法上の宅地建物取引業者とみなされるため、例外なく、SPCごとに1000万円の営業保証金を供託する必要があったということです。
読者の中には宅地建物取引業者の方もいらっしゃると思います。
みなさんは、宅建業免許取得の際に、1000万円の営業保証金を供託しましたか
それとも、ハトまたはうさぎさんの宅地建物取引業保証協会に加入しましたか
おそらく、ほとんどの方は協会に加入されたと思います
なぜなら、法務局への供託であれば1000万円必要となる営業保証金が、協会に加入し弁済業務保証金分担金を60万円納付すれば免除され、開業資金を大幅に削減することができるからです
ところが、特例事業者の宅地建物取引業保証協会への加入は、今まで様々な課題があり認められませんでした
ファンド(SPC)を作るために毎回1000万円・・・・・
これはとても重い負担です
ずっと課題となっていた特例事業者の協会加入が、国土交通省と(公社)不動産保証協会・(公社)全国宅地建物取引業保証協会において、
検討がなされ、一定の要件を満たす特例事業者の加入を認める措置が2019年4月1日より始まりました
これで、SPCを活用した特例事業がぐっとやりやすくなりますね
特に2017年12月の法改正により創設された、小規模不動産特定共同事業第2号との相性はバツグンです
これまで当事務所に相談に来られた方でも、この1000万円の供託金を理由に小規模2号の登録を断念されるケースが多かったので、今回の宅建保証協会への加入解禁はとても嬉しい緩和です
今まで営業保証金の供託が理由で特例事業への取り組みを躊躇されていた方は、今後どんどん進めていきましょう