改正旅館業法・住宅宿泊事業法施行から1年が経過・・・・1年の振り返りと今後の課題☆

6月15日で改正旅館業法・住宅宿泊事業法施行からちょうど1年が経過しました。

 

昨年6月にairbnbの無許可民泊物件の掲載が一斉に削除され施設数が激減、新しく始まった住宅宿泊事業の届出は、事業者も自治体も試行錯誤で進め、年末ごろから旅館業への切替えの依頼が殺到と、私にとっては長いような短いような、非常に濃い1年でしたイルカイルカイルカ

 

区切りを迎えるこの6月に日本賃貸住宅新聞社より取材を受けました。

せっかくの機会なので、本日は、民泊新法(住宅宿泊事業法)施行から約1 年の評価と今後の課題についてお話したいと思いますピンクハート

 

民泊新法の施行から約1 年の評価と今後の課題について

✓民泊新法の施行により、当時問題となっていた違法民泊の問題の解消が進み、民泊の適法化が図られた。

  ✓民泊仲介サイトの掲載物件数も新法施行当時は急激に減少したが、その後1年をかけて、適法な民泊施設数は順調に増加中。

   (2019年6月14日時点の住宅宿泊事業の届出件数は17,551件)

  ✓しかし、来年に迫るオリンピックに備えて、民泊施設の更なる普及と、旅行者がより快適に過ごせる仕組みづくりが課題OK

 

届出手続きについて

✓当事務所では、外国人が役員に就任している会社の民泊新法の申請手続きも行っている。とある自治体では、申請にあたり、外国人役員の方の直筆サイン入りの宣誓書を、申請する部屋ごとに添付しなければならず、クライアントから「日本の申請手続きはこんなにも煩雑なのか」と驚かれることがあった。

  ✓諸外国の申請手続きには詳しくないが、例えば同時に申請する部屋については宣誓書のコピー提出を認めるなど、日本の行政手続きは可能な限り簡素化を図るべきだと思う。

 

観光庁の「住宅宿泊事業の届出手続に係るフォローアップ調査」により、概ね解消しつつありますチョキ

 

 

国内での業界の潮流や直近(2019 年)の目立つ話題について

✓違法民泊の運営が困難になったことにより、民泊事業者のうち個人の割合が減り、法人(プロ)が運営する民泊施設が相対的に増加している流れがある。

✓また、玄関帳場の代替措置として一定のICT機器(タブレットやビデオカメラ)を設置することで、無人運営する宿泊施設が普及しつつある。

✓最近の目立つ話題は、改正建築基準法の施行日が6月25日となったこと。用途変更の確認申請が200㎡まで不要になったことで、旅館業法に基づく民泊が増加することが見込まれる。

 

民泊事業者は今後どのような変化を遂げるのか

✓民泊で不可欠なのは、清掃や緊急時駆付けといったオフライン業務。これらはローカルの清掃業者など、小規模事業者が担っていくだろう。

✓他方、予約サイト管理やコールセンター業務などのオンライン業務は、物理的な制約なしに提供できるため、大手の寡占が進んでいくだろう。

✓民泊事業者は、ローカルの清掃業者への業務委託や、大手企業へのコールセンター業務委託など、複数の業務委託先を組み合わせて業務展開をしていくだろう。

 

 

民泊のIT 活用について

海外と日本での技術比較

✓海外との比較は困難だが、日本では、行政が「本人確認」や「鍵の受渡し」等を細かく指導することが多く、そのためのICT機器にも相応のカスタマイズが求められる。

✓また、行政側はいまだにマニュアル(手作業)での本人確認や鍵の受渡しが原則となっており、職員のITリテラシーも十分とはいえない。

✓そのため、ICT機器を活用した申請は一筋縄ではいかないことが多く、極端なケースでは、対面での本人確認等を強いる自治体すらある。

✓効率的な民泊の運営を確保し、もって更なる民泊の普及を図る観点からは、行政側のITリテラシー向上が望まれる。

 

実際の申請業務に携わる身として、このようなことを考えつつ行政と協議したりしています。照れ

そのほか、国内での業界の潮流としては、タブレットを活用した多言語対応はもちろん、スマートロック、騒音検知センサー、空調管理などのIoTを導入する施設が増加してきたということです。

 

 

 

ICT機器を活用した「無人運営」でコストを削減する一方、ビデオカメラのリアルタイム現地確認や、騒音検知センサーを用いたモニタリングで、近隣トラブルを未然に防ぐ仕組みづくりが宿泊施設を成功に導くと思います!!カピバラ事務所は、効率的な経営と、旅行者に快適で近隣への配慮が行き届いた民泊施設づくりのお手伝いをしていきますキラキラ

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